Business column

営業研修 顧客の「心」と「行動」を動かす力とは

顧客と良好な関係を築き営業活動をしていた矢先、想定外の社会情勢によって景気の流れが変わり、急に「予算が厳しくなってしまって・・・」と言われてしまった、今まで行ってきた営業活動が思うように進まなくなった、という話は営業現場のあらゆる場所で耳にします。

しかし反面、このような経済状況においても営業成績が好調という人がいるのも現実なのです。営業活動が順調な人は、どのようにして顧客の「心」をつかみ、「行動」を動かしているのでしょうか。

なぜ営業成績が好調な人がいるのか、その理由にせまる

あるアンケート調査によると、営業が好調な人にその理由を尋ねたところ「自分の営業スキル」と回答している人が多いということが分かりました。すなわち、営業の成績が好調な人ほど、自分の営業スキルに自信を持っている、ということです。景気に左右されずに、営業成績を上げるためには、各自の営業スキルのアップが不可欠であることは、皆さんもお分かりかと思います。不況に負けない「成果を出せる営業スキル」を身につけることが重要なのです。

営業に必要なスキルとは

営業に必要なスキルとは、一般的に

・商品知識

・業界の知識、取引先の知識

・法人営業であれば、その業界のニーズの知識

・相手に好かれ、よい人間関係を築くための対人力

などです。

これまでは、「商品知識」と「対人力」が営業では重視されてきました。いわゆる「商品をよく知り、対人力がある人」=売れる、出来る営業マンだった時代があったのです。しかし、時代は「ソリューション営業」へと移行し、営業マンの地頭力を働かせ、商品知識とコミュニケーション力を駆使しながら、顧客からニーズを引き出し問題解決のためには、どの商品がよいかを提案できる営業が必要とされる時代になりました。

営業に必要な「力」とは

「できる営業」と「できない営業」の違いは、顧客の真のニーズに近い場所で勝負ができるかどうか、ということです。顧客の真のニーズを探るために必要な「営業の力」とは何かを学んでいきましょう。

対人力

質問しながら、顧客自身に「答えは自分の中にある」ということに気付いてもらい、顧客の相談に乗りながら、本当のニーズにさかのぼって行きます。

打ち解け力

初対面の相手とどう打ち解けるか。いくら商品に魅力があっても、顧客から好かれ、よい人間関係が構築できなければ商談は進みません。打ち解け力=「相手に関心を持ってもらうこと」であり「相手に自分が関心を持っていることを伝えること」でもあるのです。

雑談からのスタートでもかまいませんが、雑談の目安は1分、長くても2~3分です。それ以上の時間を雑談に費やすと、忙しい相手はイライラし始めてしまいます。雑談でスタートすることが苦手な方は、「褒める」ことからスタートするという手段もあります。例えば「御社の受付の対応はすばらしいですね」などです。そして相手に親近感を持ってもらうためには、相手の名前を会話に入れます。「〇〇様はどう思われますか?」名前を呼ぶことで相手との距離間が近くなるという効果があります。

情報力

営業を行う上での基本スキルでもあります。営業力を構成する3つの要素は「営業知識量」「営業センス力」「グランドデザイン力」と言われています。「営業知識量」の特徴としては、

・自社商材の知識

・他社商材の知識

・市場環境の知識

・営業ノウハウ

・一般教養

などです。

今ではインターネットを利用した情報収集が一般的であり、最も手軽な方法となりました。しかし情報収集も正しい方法で行わないと、膨大な情報量だけ集まり、いざという時にその情報をいかせないということにも繋がります。情報収集の方法としておすすめなのが、紙ベースよりも、パソコン上にファイル別にして情報を整理して溜めていきます。定期購読をしている場合は、役立つ記事をクリップする、またはPDFにしておきます。メルマガに登録しているのであれば、会社の仕事用メールアドレスとは別のアドレスを登録しておきます。ポイントは「情報収集に時間をかけないこと」です。情報収集の目的は、「情報が必要になったときに、すぐに引っ張りだして活用することができるようにする」ことがおすすめです。

会話力

営業とは、「2割自分が話し、8割相手が話す」とよく言われていることはご存知ではないでしょうか。要は、営業には「聴く能力」が求められているのです。話を聞く際のコツは、

・相手におヘソを向けて体ごとで聞く「ボディリスニング」を心がける

・質問は「拡大質問」と「限定質問」を使い、表面だけでなく顧客が潜在的に抱えている不安や困っていることを引き出す

・説得よりも提案、トークよりもヒアリング

です。

仮説力

十分な情報がなくとも、営業自身が自分で仮説を立ていくことです。「私なりに考えてみたのですが」と切り出し、そこで得た顧客からの情報を元に次の仮説を立てていきます。仮説の立て方としては、

・営業先に早く到着したら、目に入るものをよく観察する(受付、ショーケースの商品、ビルの周りを1周歩いてみる)

・企業の商品を購入したお客様の「よかったお声」を集めておく

顧客と会う前の段階でのグランドデザイン仮説ができている営業と、何もしないで面談に行く営業とでは、結果が違うことはもうお分かりではないでしょうか。

提案力

信頼関係ができ、顧客のニーズが引き出せたら、自社の商品と顧客のニーズをマッチさせクロージングします。特に形のないものを販売するには提案力が必要となります。価格や商品だけではなく、顧客が「導入したくなる場づくり」が大事なのです。

交渉力

安易な値引きは避けます。顧客には、価格のロジックをきちんと理解してもらえるよう説明します。