大企業と中小企業で起きる社員教育の格差問題とは?①

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中小企業の社員教育の実態

社員教育は企業成長のために不可欠な要素ですが、大企業と中小企業の取り組み状況を比べると格差は大きいようです。
人材確保の難しさに加え、育成もうまくいかないとお悩みの担当者様も多いのではないでしょうか。人材不足のため、
教育・指導にあたる人材や研修時間を確保できない中小企業が増えています。そのため、採用も即戦力と期待される
中途人材に偏る傾向にあるようです。

中途人材なら他社で経験を積み、既にスキルも身に付いていると捉え基本研修は不要と考えてしまっているからです。
十分な研修期間を与えられないまま、第一線の業務に携わる新入社員も沢山います。しかし実のところ企業のスタンス
とのズレがあり、新たな教育が必要な人材も少なくありません。前職が中小企業などの場合は、最低限の社会人マナーも
十分でないことがあります。

個々の社員が持つ知識やスキル、やり方に任せてしまえば社員は独自のルールで仕事を進めるしかないでしょう。つまり、
社内ルールが機能しない状況に陥るのです。そうなると、業務進行や社員間のトラブルが多発することも考えられます。
中小企業では、人手不足のために個々の社員の業務負担が大きくなりがちです。

スキル不足、統一ルールの欠如で生産性を上げられない社員のストレスは肥大化するでしょう。学びの機会は与えられず、
業務遂行・完了の要求ばかり……という不満も多く聞かれます。社員教育の不足が従業員エンゲージメント低下の一因となり、
やがては離職という負のスパイラルに陥ることも考えられるのです。
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大手企業と中小企業で社員教育の内容はどれ程違う?

大企業と中小企業に見られる社員教育の格差について、具体的にどのような違いがあるのか見ていきましょう。

教育期間

大企業の場合、人材の能力開発として数ヵ月~数年単位で計画的に実施する企業が多いようです。一方、中小企業は、
即戦力化を主目的としており短期間で終わる研修傾向があります。業務以外の部分に人員や時間を割く余裕がないことも
一因でしょう。

実施内容

大企業は、研修種類が多彩にありプレゼン力や論理思考力など明確に細分化されており、将来的な専門性の向上や管理職・
経営の視点を養えるような学びの機会が多いのが特徴です。中小企業の場合、どうしても現場業務に直結するような研修内容
に偏る傾向が見られます。リーダーシップ研修の実施状況については、6倍の差が出た調査結果もあります。

かける予算

産労総合研究所の調査で、2018年度の実績平均を見ると、従業員一人あたりにかける
教育費用については従業員数が少ない企業のほうが上回っています。

従業員1,000人以上 …31,770円   従業員300~999人…37,116円   従業員299人以下…38,250円

ただし、研修施設を持つ企業と持たない企業を比較すると逆転し、【7,302円】の差で
規模の大きい企業のほうが上回っていました。