
「トップセールス=タイムマネジメントの達人である」「営業パーソンの仕事の8割はスケジュール管理とタスク管理である」「売れている営業パーソンはスケジュール管理能力、タスク管理能力が非常に高い」などと一般的に言われています。ということは、スケジュール管理、タスク管理、時間管理の正しい方法を理解し実践することは、売上アップの成果に繋がるとも言えるのではないでしょうか。今回は「効果的な時間管理のコツと方法」をご紹介します。ぜひ売上アップのための参考にしてみてください。
時間管理ができない営業パーソンの特徴
⑴色々な仕事を頼まれてしまう
スケジュール、タスク管理ができていれば、仕事を頼まれた際にも「納期」「完成度」を逆算して「かかるであろう時間」を考えながら、いま進めている仕事との優先順位をつけることができます。売れない営業パーソンは、この優先順位をつけることが苦手であり、優先順位の低いことに時間を費やし、本来優先的にやるべきことを後回しにして時間に追われてしまうパターンに陥りやすいのです。
⑵残業が多い(定時になっても仕事が山積み)
売れる営業パーソンは、スケジュール管理を徹底しています。お客様への訪問は、極力早い時間にして「〇時以降は訪問しないで、帰社して社内業務に時間を当てる」とルール化していることもあります。営業という仕事は、お客様都合で動かなければいけないこともありますが、仕事と時間をある程度コントロールすることで、主体的に仕事を行うことができます。
⑶売上を上げることに時間を使えない
売上を上げることが営業パーソンに重視されることですが、売上目標を達成するためには、「新規顧客の開拓」「既存顧客のフォロー」が大切です。この2つは、スケジュール管理と時間管理ができていないと実現し難いです。
期限(締め切り)があいまいになっていませんか?
面倒と感じた仕事や長期プロジェクトなどは、つい作業を先延ばしにしてしまう。上司から「暇なときでいいから」とあいまいな指示をされたときに、「時間ができたらやろう」と、結局いつまでも手を付けずに先延ばしにする、といったことがありませんか?先延ばしを防ぐためには、自ら締め切りを設定することが重要です。
人から仕事を頼まれた場合
「手があいてからでいいから」「暇なときでいいから」と、具体的な期限のない仕事を頼まれた場合には、必ず期限を確認します。自分から「では、〇日、〇時までに終わらせます」と期限を設定します。そうすることで、仕事への集中力が高まり「期日に間に合わせるためにはどうすればいいか」と考えて仕事をするようになります。
優先するべき仕事を間違えていませんか?
仕事において、優先順位をどのようにつけるかによって、仕事の流れ、能率や成果は大きく異なってきます。実行する順番を判断する基準とは何でしょうか。
⑴重要度(会社にとっての重要性や注目度が高いか低いか)
⑵難易度(実行が難しいかやさしいか。技術や発想力を要するかどうか)
⑶緊急度(締め切り期日、納期が近いか遠いか)
⑷作業量(作業にかかる手間が多いか少ないか)
⑸規模(予算が大きいか小さいか。関わっている人が多いか少ないか)
これら、それぞれの条件を考慮して優先順位を決定します。
相手の都合に合わせてアポをとっていませんか?
打ち合わせや商談の日程を決める際に、相手の都合を優先してスケジュールを合わせることは間違ってはいませんが、この方法だと常に相手のスケジュールに合わせることになり、自分の予定を変更しなければなりません。失礼のないように「〇日の午後〇時はいかがでしょうか?」などと、自分から日時を提案することはやる気のアピールにもつながります。売れている営業パーソンは、このようにある程度の主導権を自らとってアポを入れているのです。
アポとりの悪い例
「いつでもいいですよ」と言ってしまうことで、常に相手の時間都合に自分のスケジュールを変更する必要がでてしまいます。
アポとりの良い例
「〇日の11時以降はいかがでしょうか」と、おおよその時間帯を提示することで、自分の都合のよい時間に相手を誘導しています。
退社前にひと手間かけていますか?
退社前にバタバタと片づけて、慌ててオフィスを出ていくなどといったことはありませんか。売れている営業パーソンは、退社前にこそひと手間かけていると言われています。そのひと手間とは、「今日の成果チェックと翌日の作業リストアップ」です。チェックポイントとしては、
⑴予定の仕事は全て完了したか
⑵やり残した仕事はいつ処理するか
⑶追加しなければいけない作業はあるか
⑷変更した業務はないか
今日の成果を確認したら、翌日の作業を箇条書きにしてリストアップします。そうすることで、翌日出社後すぐに仕事にとりかかることができます。そして、机のまわりを整理します。散らかしたまま退社すると翌日、片づけからスタートすることになるため、退社前には机のまわりの整理をして、翌日の最初の仕事に必要なものを分かりやすく整頓しておくことでスムーズに仕事にとりかかることができます。