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ゆとり/さとり/ミレニアル世代と職場のギャップ(飲み会編)

2020.07.16

忘年会・新年会スルーから見える世代間のギャップとは?

職場の恒例行事として昭和の時代から多くの企業で行われてきた忘年会や新年会ですが、時代の移り変わりとともに参加しない若者が増えてきているようです。

会社の福利厚生の一環である忘新年会ですが、これらを「スルー」してしまう所謂「忘年会・新年会スルー」と呼ばれる現象ですが、なぜこのような考え方が広まってきたのか背景を見ていきましょう。

そもそも忘年会・新年会スルーって?

2019年にTwitterを中心に話題になった「忘年会・新年会スルー」とは、文字通り忘新年会に参加しないことを指しています。

テレビなどでも紹介されましたが放映回数は少なく、TwitterやSNSを利用しない人も多い40~50代はこの現象を知らなくても不思議ではありません。

「スルー」という言葉から、無断で参加しないと思われがちですが、基本的には何かしらの理由をつけて不参加というケースが一般的でしょう。

自分の時間とお金を大事にしたい若手社員が増加傾向

忘新年会が行われるのは勤務時間後の飲食店で数千円の参加費を支払うのが一般的です。
昭和時代を駆け抜けてきた世代にとっては当たり前の話で、何ら問題ない仕組みのように思えます。

ところが、価値観が多様化した現代では「勤務時間外に参加費を支払ってまで参加したくない」「飲みたい人だけが参加すればいい」と考える若者が一定数いるようです。

時代の移り変わりとともに、仕事とプライベートは区別したいと考える人が多くなったうえに、趣味嗜好や価値観も
多様化する時代になりました。そのようななかで、気を遣う場面が多い職場の飲み会の場には参加せず、自身のために時間やお金を使いたいと考える若手社員が増えてきているのは当然の流れなのかもしれません。

飲みニケーションはもう終わった?

お酒の席でコミュニケーションを図ることを意味する、いわゆる飲みニケーションですが、若者世代はどのように感じているのでしょうか。2人に1人は職場の飲み会に参加したくないというアンケート結果もあるほど、飲みにケーションは時代にそぐわないという意見も多くなっています。

若手社員の声

参加を否定的に捉える若手社員からは「酒を強要される」「強制参加でお金を払ってまで説教を聞きたくない」
「気を遣う」などの声が多くあがっているようです。一方で「人間関係が深まる」「普段はできない本音の話ができる」など、飲みニケーションを肯定的に捉える若者世代も見られます。

ただし、飲み会に参加したくないと思う社員を無理に誘うのは、一歩間違うとパワハラ扱いになる場合もあるので十分な配慮が必要です。

飲みニケーションはもう終わった?

2人に1人は職場の飲み会に参加したくないというアンケート結果もあるほど、飲みにケーションは時代にそぐわないという意見も多くなっています。

時代にそぐわない飲みニケーション

飲みニケーションは、今の時代には合わないという見方もできます。まずは、セクハラ・パワハラの問題です。アルコール が入ってしまうと、人によっては女性に絡んでしまったり、若手に対して説教をしてしまったりする場合もあるでしょう。 このような行為を受けた側は苦痛に感じるケースがほとんどで、後になって大きな問題に発展する恐れがあります。

もちろん「酔っていたから」などの理由は通用しないでしょう。カバンやパソコンの紛失による情報漏洩のリスクも気に なるところです。お酒の席では忘れ物をしてしまう場合もありがちですが、会社の機密情報や個人情報を漏らしてしまっては 一大事。会社の信用に大きな傷をつけてしまうことにもなりかねません。

そもそも、国内における「お酒を飲む文化」そのものが縮小傾向にある点も見逃せないでしょう。国税庁によると、 成人一人当たりの酒類消費数量は、平成4年~平成29年度までのあいだにピーク時の8割程度に落ち込んだとしています。 このような背景を考慮しても、飲みニケーションに頼らない接し方を考える必要があるでしょう。

職場のギャップはどう埋める?

若者世代とのギャップを強く感じている中堅以上のビジネスパーソンは多いかもしれませんが、考え方を少し変えるだけで飲みニケーションに頼らないコミュニケーションを図ることは可能です。例えば、福利厚生の一環としてランチ会の忘新年会を 開くという方法もあります。会議室やコミュニティスペースを活用したり近くの飲食店で開催したりするのも良いでしょう。

費用は会社持ちで、お酒を伴わない席なら若手社員も交流を図りやすいはずです。また、ライフワークバランスを求める社会へと移り変わってきている中で、仕事とプライベートを切り分ける考え方も必要でしょう。

上司と部下という立場を利用した強制や無理な誘いは、若手社員が苦痛に感じてしまう恐れがあります。

お酒の力を借りたコミュニケーションではなく、必要なコミュニケーションは業務時間内に行うというように、管理職や先輩社員の意識改革をする取り組みも良い方法です。

おわりに

忘年会・新年会スルーは、今の時代を生きる若手社員には当たり前の感覚という人が多い一方で、理解しがたいと思う中堅以上のビジネスパーソンは少なくありません。しかし、飲みニケーションに頼ったコミュニケーションには問題点も多いため、若者世代との接し方は視点を変えた取り組みをしましょう。

世代間ギャップはいつの時代もあることとはいえ、社内業務を円滑に進めるにもギャップの解消は大切です。

まずは若者世代の思考を知って、歩み寄ってみることがギャップ解消の近道かもしれません。

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