「ねぇ、あなた。いいニュースと悪いニュースがあるの。どっちから知りたい?」
こんな台詞を耳にしたことはありませんか?
はい!「アメリカドラマあるある」のひとつです。
さて、皆さんは
・いいニュースと悪いニュースのどちらから「聞きたい」ですか?
・いいニュースと悪いニュースのどちらから「伝えたい」ですか?
私は・・・先に悪いニュースから「聞いて」その後にいいニュースでホッとしたい。
「伝えるときは」というと、テンション高めにいいニュースから伝えたいというのが本音です。
アメリカのカリフォルニア大学リバーサイド校で行われた心理学の実験で、このような結果が出たそうです。
・聞く側→約75%が先に「悪いニュース」から聞きたい。
・伝える側→約70%が先に「いいニュース」から伝えたい。
この実験結果から言えることは
「聞き手と話し手の心理が噛み合っていない」ということです。
伝える側として、悪いニュースは先延ばしにしてしまう心理が働くそうです。
そこで、
本日は「仕事における、いい報告と悪い報告『報告のあり方』」について考えていきましょう!
このメルマガを読んでくださっている方は、様々な業種、幅広い年齢層、肩書だと思います。
4月は新入社員が入社してくるタイミングでもあり、恐らく社内研修などで「報連相」や「報告の仕方」などを「報告」に関する項目のひとつとして徹底して教育される機会があるかも知れません。
本日は「報告のあり方」について、弊社の研修内容を基にしていくつかのポイントをお伝えしていきます。
今一度、なぜ「悪い報告」こそ、早いタイミングですることが大事なのか。また、「報告のあり方」とは何か?を一緒に考えていきましょう。
みなさんもご存知の通り、報告には「いい報告」と「悪い報告」があります。
「いい報告」は、1分1秒でも早く上司に報告したい!!
逆に「悪い報告」は、1分1秒でも先延ばしにしたい・・・気が重い・・・はぁ。
部下は、
「〇〇部長、いい報告と悪い報告があります。どちらから聞きたいですか?」
何て・・・言えませんよね。
そうすると心理的には、
「いい報告はいち早くしたい」
「悪い報告はしたくない、もしくは後から」となるのはごく自然な心理現象なのかもしれません。
・・・が!!!
仕事、組織という枠では、この心理現象を真っ向から受け入れて「悪い報告は先延ばし」でいいわけがありません。
「悪い報告」こそ、先にいち早くする「べき」です。
皆さんも「まあ、そうだよね。そうすべきだよね。」という反応かと思いますが、この上司の「べき」「べき」べき論が、部下とくに新人には上手く伝わっていないことがあります。
新人にとっては「なぜ、『べき』なのかが、しっかりと自分に落とし込めていないと、行動に移すことが難しいのかも知れません。だって叱られたくないですから。
まずは上司、先輩として「報告の重要性」部下、新人がきちんと理解をしているかを把握しなければいけません。
・「報告は多すぎて迷惑ということはない」
・「部下が上司から信頼を唯一の方法は『報告の数』である」
・「悪い報告」をしない、先延ばしにすることが与える会社への影響
お客さまからクレームが入り、部下が上司へ報告しない。
自分で何とか出来ると判断し、報告を先延ばしにしてしまう。
上司はクレームの件は知らない、お客さまからお怒りの電話が上司宛に入る。
上司は何も知らず、恥をかいてしまう。
「そんな信用できない会社とは契約できない」と
契約取り消しになってしまう・・・
お客さまには、
「問題を指摘したのに放置された」
「いい加減な対応だ」
「どうでもいい客の扱いをされた」
「社内のコミュニケーションはどうなっているんだ」
という気持ちにさせてしまいます。
これは「会社の信用問題」となり、一度お客さまから烙印を押されると、信用を取り戻すのには、相当な時間と労力がかかります。
SNSやインターネット上の口コミに書き込まれてしまったら、あっという間に世間に広がってしまうのが現状です。
たった1回怠った「報告」が「会社の信用」に繋がってしまう、という「報告」がもたらす重要性を部下、新人が自分自身に落とし込めているかが、まずは大事なことです。
弊社の「報告」の研修については、「報告のあり方」として8つのポイントをお伝えしています。
この8つのポイントを押さえた報告が出来れば、上司と部下の仕事におけるコミュニケーション向上にも確実に繋がります。
コロナ禍により、テレワークが主体になった今の時代、部下が目の前にいない状況の中で、円滑なコミュニケーションをとるためにも、無駄がなく質の高い「報告のあり方」が必要なのではないでしょうか。
そして何より、悪い報告こそすぐにできる環境、関係性が大事なのかも知れませんね。
以上