ストーリー
「落ちこぼれを絶対につくらない」
こだわりの原点
私の教育者としてのはじまりは、小学校教員の仕事でした。
子どもたちと触れあう中で、明確なテーマが私の中にはありました。
それは、「落ちこぼれを絶対につくらない」ということ。
学校には、飲み込みが早い子もいれば、遅い子もいました。分からないまま授業が先に進めば、その子はそこからついていけなくなってしまいます。でも、分かるまでやれば、どんな子でも分かるようになるんです。
ただ飲み込みが遅いというだけで、「この子はダメな子」というレッテルを貼られてしまうことが、私には耐えられませんでした。
だから、子どもたち一人ひとりがちゃんと分かるようになるまで何度も教えました。時には居残りをし、時には家庭訪問をして、何時間でも付き合いました。
そして、テストは100点満点とるまで、何度でも受けさせました。
「途中の10点、20点のテストは持って帰らなくていい。
100点満点のテストだけ、家に持って帰りなさい」
理解できるまで学び、100点満点の達成感を知る-
子どもたちの成績は、ぐんぐん伸び、彼らは私の予想をはるかに超えて成長していきました。
人の可能性は無限大であることを、私は子どもたちの姿から学んだのです。

何歳になっても、人は変われる
35歳のとき、私は大切なものを全て失って人生のどん底にいました。離婚をし、生活力を身につけるために入った株の業界で大失敗をし、多額の借金を抱えていました。
なんとか借金を返済するためにも、仕事を見つけなくてはいけないと再就職先を探す日々。
社会人教育に携わりたいという思いから、社員教育事業を行う会社の面接を受けました。
「あなた、営業やりませんか?」
面接会場のイスに腰掛けるやいなや、担当者にそう声をかけられました。
当時の私は、営業の仕事に少しも興味がありませんでした。それどころか営業だけはやりたくないと思っていたほどでした。
しかし、その時点ですでに他に履歴書を送った10社のうち、9社には面接もされずに断られていたのです。当時、35歳の女性の再就職はかなり厳しかったのです。
「このオファーを断れば、次はない」と覚悟を決め、営業の仕事に就くことを決断しました。
結果的に、営業は私にとって天職でした。特に教育会社の営業は、目に見える形で商品がないため、お客様との信頼関係の構築、人間力が勝負の世界です。さらに、自分の行動次第で結果が目に見えて変わる、分かりやすい世界でもありました。
この間に、礼儀礼節を徹底した営業スタイルを確立し、営業未経験ながら3年で売上No.1、トップセールスとなることができました。
営業をきっかけに、私の人生は大きく変わったのです。

女性の自立支援を目指し、
独立・起業
営業という仕事との出会いを通して自身の人生が好転していくことを感じる中で、私は「働く女性たちを応援したい」と、女性の自立支援を夢見るようになりました。
会社を独立し、女性限定の営業塾「トップセールスレディ―育成塾」を立ち上げました。
何を売っても売れる女性集団を育成したい。
女性が自立して生きることの重要性をもっと声高々に謳っていきたい。
稼ぐ力を身につけて、女性達が自分の人生をもっと楽しめる世の中にしたい。
そう思っていたのです。
当時は、女性活躍推進という言葉もなく、社会人教育といえば男性ばかり。女性が仕事のイロハを学ぶ場所なんてありませんでした。

誰でも平等な「新規開拓」を掲げ、
法人設立
翌年には、株式会社新規開拓を設立し、法人企業を対象とした企業研修も請け負うようになりました。
「株式会社新規開拓」の名前の由来は、営業での新規お客様開拓です。
私は営業未経験で、35歳で初めて営業という仕事に就いたのですが、1年目から新規お客様開拓ではトップを取っていました。初対面の方とゼロから信頼関係を構築していく新規開拓というのは、男性も女性も、先輩も後輩も関係なく、全員が平等なフィールドです。
私自身が未経験から営業の世界に飛び込んだように、全ての人が平等に戦えるようなフィールドでチャレンジできるような世の中に貢献したいと、この名前をつけました。

当たり前のことを
馬鹿にしないでちゃんとやる
私たちが研修や講演で伝えていることは、難しいことではありません。
新しい価値観や、誰も知らない”秘伝のタレ”のようなテクニックでもありません。
実は、当たり前のことばかりです。
挨拶をする、感謝を述べる、姿勢正しく立つ、背筋を伸ばして座る、身だしなみを整える…そんな当たり前のことも、完璧に徹底できている人はまずいません。
当たり前のことを、誰よりも一生懸命、完璧にやり切る。
具体的にそのやり方を伝え、限られた時間の中で一緒に練習すると、皆さん見違えるように印象力が上がります。
たった90分の講演会で人柄・人間性を変えることは不可能です。
しかし、表現方法を変えるだけでも、人に与える印象力は変わります。
当たり前のことだからこそ、誰でもやればできます。
誰もができる当たり前のことを馬鹿にしないでちゃんとやる。
こういう人のことを、「できる人」と言うのです。

縁あるすべての人に愛と勇気を与え、
ともに成長・成功する
人は変わることができる動物です。何かのきっかけで人がどんどん変化していくことを、自分自身の姿、そしてこれまでに出会ってきた20万人以上の受講生の姿から、確信しています。
出会いによって人生の質は変わります。
どんな出会いがあるかで、その人の未来も変わります。
そういう意味で、私は縁あって出会うことができた全ての人に、“よきエネルギー”をいっぱい与えられる存在になりたい、と思います。
新規開拓の企業理念は、
「縁ある全ての人に愛と勇気を与え、共に成長・成功することを使命とする。
人材教育を通して、組織と個人の夢の実現と経済・社会の発展に寄与する」
これは私の人生の目的と同じです。
