自動車教習所としての魅力を磨くため接客接遇研修を探すも、継続的な人材教育に出会えずに悩んでいた狭山モータースクール株式会社様。そうした中、新規開拓の継続的な教育がマッチし、組織の全体的な意識改革につながったエピソードをお話いただきました。

狭山モータースクール株式会社様
- 事業内容
- 2014年埼玉県経営品質協議会推進賞、2017年経済産業省主催「攻めのIT経営中小企業百選2017」選定、2018年埼玉県経営品質賞奨励賞受賞。担当インストラクター制や、オンデマンド学科教習・モバイルでの効果測定等の充実した学習環境を完備。ライフスタイルに合わせて選べる教習コース、スマホから予約可能な無料送迎バスや、全面ガラス張りの明るい校舎等、魅力が満載!地域の方々から50年以上愛され続けている教習所である。
- ホームページ
- https://www.sayama-ms.co.jp/
自動車教習力の前に接客接遇だと気が付いた。
研修導入への経緯をお聞かせください
教習所としての競争力を高めるために、以前は自動車教習力の向上に取り組んできました。しかし、自社の活動を振り返る中で、良い教習をするためには、まずは「お客様との関係づくりが不可欠」ということに気が付いたのです。もちろん個人レベルでは、そのことにいち早く気が付き、注力している社員もいましたが、組織全体の活動にはなっていませんでした。
接客接遇への取り組みを始めるにあたり、全社員とその重要性について考え方を共有し、一丸となって取り組めるように、しっかりとしたノウハウがあるところから学びたいと考えていました。内容に迷いがなく、課題に懸命に努力できるよう、外部の研修会社さんにお願いしたい。そう考えてたどり着いたのが新規開拓さんだったのです。
継続的な取り組みが必要だった。だから新規開拓に依頼をした。
新規開拓を選んだ理由は?
新規開拓さんに依頼するまでも、挨拶や接遇に関しての問題意識を抱えていたため、単発で研修会を実施したことはありました。しかし、そこで習った内容は、現場に戻ると続かなかったのです。もちろん参加したことが刺激にはなりましたが、継続性には結びつかなかったのです。そこで、会社としては継続的な取り組みが必要だと考え、以前からお世話になっている福井県のカワムラモータースさんのご紹介で、新規開拓さんに依頼をしました。
カワムラモータースさんからは、新規開拓さんなら挨拶や接遇を良くするだけでなく、強固な組織作りに向けた意図も汲み取って研修を実施していただけると聞きました。この接遇と組織作りの両面で効果を期待できるのが一番の決め手だったのです。
また、新規開拓さんに依頼をしてビックリしたのは、日本経営品質賞を受賞したネッツトヨタ南国さんも10年以上継続して新規開拓さんの研修を導入していたことです。ちゃんとした接客接遇ができる会社になるには、やはり継続した取り組みが必要なのだと感じました。
研修内容に対して、自分たちで考えて取り組むのが当社流
御社の“教育・研修”に対する考え方・特長を教えてください。
弊社の社員教育には、社員が自分で考えることに重きを置いた二つの大きな軸があります。一つは、組織作りの面で、“やりっぱなし”にせず自分達できちんと振り返って次の目標を立てるPDCAサイクルを回すこと。もう一つは、挨拶研修などのテーマが決まっている研修において、目標設定や現場の見解について話し合うなどテーマを深堀・展開させる点です。これに関しては現場のリーダーが主体となって、実践しており、リーダー・サブリーダー育成に繋がっています。
朝礼に関しても意識改革が進んだのか、役職に関わらず現場のリーダー・サブリーダーが指摘役を担うようになり、どんどん良い朝礼ができるようになりました。一部メンバーの取り組みではなく、現場の全員が朝礼などの日常の取組に参画してくれるようになりました。気持ち良い朝礼を聞くたびに、組織作りが進んでいるのを実感しています。
社内全体での連携が強化され、お客様への挨拶も自然とできるように
研修を導入したことによる変化はありましたか?
変化としては、大きく三つです。一つは、みんなで支え合うようになったことです。本音の「いやだ」「できない」という声が出てきても、リーダーがきちんと話を聞いて受け止め、「気持ちは分かった。でもさ、まずはやってみよう!」と言える組織になってきました。嫌々やるのではなく、抵抗も受け止めたうえで、どうやって皆で前を向いて進んでいくか、ということを話し合えるようになりました。
これに関しては、研修が毎月あるので「いやだ」と言っても逃げられない状況だったのが良かったのだと思います。通常、会社での面談というものは、その場限りの話になりがちですが、なんといっても、朝礼は毎日実施しますし、研修も毎月あるので、良い意味で全員の背中を押しているのだと思います。

また、教えられたことを杓子定規にやるだけではないのが、私たちにピッタリだったのだと思います。教わったことを自分たちで工夫しながら実践する中で、さまざまな社内コミュニケーションが生まれるようになっていきました。
よく “本音と建て前の組織は絶対にうまくいかない”と言われます。本音を隠して、建て前ばかりで「辛いよね?」「いえ、辛くないです!」と自己開示もできない組織では上手くいかないと、私は考えています。逆に、本音と本心、つまり、今は辛いけど本当はこうなりたいのだということを皆で支え合えれば、良い組織になるのでしょう。
二つ目としては、なんといっても社内が明るくなりました。前は、お客様がいらしても挨拶をしていないことに気付かないことが多々ありました。今考えると、恐ろしい状態です。それが、今では、誰もが挨拶するのが当たり前になりました。高齢者講習のお客様で「3年前に来た時より挨拶が増えて、雰囲気が変わったね」と仰ってくださる方もいました。そもそも、以前は挨拶ができていない状況にさえ、気づいていなかったのです。やはり、皆で研修に取り組んだからこそ、誰かが挨拶しようね、ではなく、自然と皆が挨拶できるようになったのだと思います。
三つ目は、全社で取り組んだからこそ、研修時以外でも部門間の連携が生まれたことです。例としては、新型感染症対策のための、検温カウンター設置の取組についてです。現在は、送迎スタッフとフロントスタッフが一つの仕事を交代して行っていますが、これまでは、皆で連携して業務を行うということは考えもしませんでした。検温カウンターから、入所までの案内も、皆で検討したので部門間での連携ができるようになりました。
今回、まったく新たな業務だったせいもあって、送迎とフロント、時には指導員も加わり、どのように協力してやっていくかをお客様視点で考えることで、業務の主軸が変わったと思います。この組織としての素地は、全員で挨拶研修に取り組み、部署に関係なくグループワークをやっていたからこそだと思います。それがなければ、送迎スタッフの名前を指導員が言えないということもあったかもしれません。研修を通じて、互いに名前を知り、率直に話し合うことができるようになってきたことで、一人ひとりが個人的に頑張るのではなく、チームとして頑張る素地ができてきました。
※掲載内容はクライアント企業様へのインタビューを基に作成をしております。
一部を弊社にて選別・編集しておりますが、内容の正確性には十分配慮をしております。