
本記事は、新入社員の接客スキルに課題を感じていて、新入社員研修を外部に依頼するかを検討している事業者の方向けに、株式会社新規開拓の「接客業向けの新入社員研修」に関する取り組み事例を紹介しています。
※実際の関係者が特定できないように、複数の事実を改変・翻案してまとめた内容になります。
1.航空会社の新入社員が「プロとしての振る舞い」を身に付ける事を目的とした研修事例
大手航空会社A社が、新入社員を早期に戦力化するため、「プロとしての振る舞い」を身に着けさせることを目的とし、外部研修を導入した事例です。
| A社の業種 | 航空会社 |
|---|---|
| 受けた人の職種 | カウンター業務(新入社員) |
| 受けた人数 | 20人 |
| 解決したい課題・実施の目的 | 学生気分を払拭させ、言葉遣いや身だしなみを改善し、プロとしての振る舞いを身につけること。 |
| 研修会社を選んだ「基準」 |
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| 研修内容 |
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| 研修の効果 |
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1-1.研修で解決したい課題・実施の目的
学生気分を払拭させ、言葉遣いや身だしなみを改善し、プロとしての振る舞いを身につけること。
大手航空会社A社では、カウンター業務を担う新入社員の「即戦力化」を目指していました。
ところが自社で行っている研修の様子を見てみると、敬語や案内時の言葉遣いが不十分で、態度なども学生の延長のように見えてしまうケースが多く見られました。
さらに、身だしなみや表情にも甘さがあり、航空会社の「顔」として立つには印象が弱いという課題も浮き彫りに。
また、接客においては自己流で対応している社員が多く、「できているつもり」でいるために、改善に対する意識が乏しいという問題もありました。
以上のことから、現場では即戦力としての育成に難しさを感じていたのです。
A社は、入社前研修からプロとしての接客を徹底的に体得させることを目的に外部研修を導入することにしました。
1-2.研修会社を選んだ「基準」
A社は以下の基準で複数の研修会社を比較検討しました。
- プロによる実践的なフィードバックが受けられること
- 実際の現場に即した指導ができること
- 航空・接客業に必要な立ち居振る舞いや接客マナーに特化した内容であること
特に「実際の現場に即した指導ができること」を重視した結果、実際の場面を想定したロールプレイを取り入れた研修内容に魅力を感じた研修会社を選びました。
1-3.研修でどんなことをしたか
今回の研修では多岐にわたるプログラムを実施しており、下記にその一例を紹介します。
| 研修内容 | 表情・身だしなみを徹底し、第一印象を整える |
|---|---|
| 詳細 | チェックシートを使用し、接客業にふさわしい身だしなみを整える。 また、相手に好印象を与える「表情・態度」のロールプレイングを行う。 |
| 研修内容 | お辞儀の種類と使い分けについての講話とロールプレイング |
| 詳細 | 接客における姿勢・所作・第一声を実演と短いロールプレイで反復し、徹底的に身に着けさせる。 |
| 研修内容 | 相手の話を正しく聴く・言外の意図をくみ取るコツを学ぶ |
| 詳細 | 相手の話を正しく聴く・言外の意図をくみ取る方法を学び、ロールプレイングなどを交えて徹底させる。 |
知識の理解にとどまらず、短時間の反復練習を通じて現場で再現できるスキルを身につけることを大切にした研修内容です。
1-4.研修の効果
研修後、A社からは「現場で具体的な変化が見られた」との報告をいただきました。その中でも特に効果が大きかった3点について、A社の所感として「実際の声」をもとに紹介します。
A社が感じた効果①
「第一印象が大きく向上した」
第一印象が与える影響の大きさを学び、身だしなみを意識する社員が増えました。
また、表情・姿勢・言葉遣いも安定し、「落ち着いて案内してもらえる」「安心感がある」とお客様から評価されるようになりました。
A社が感じた効果②
「接客の仕方が統一された」
研修前は自己流での対応が見られ、中には接客においてふさわしくないものもありました。
しかし、研修後は接客の基本から応用までしっかりと叩き込まれ、お辞儀の角度など、細かいところまで統一され、組織の底上げが図れました。
A社が感じた効果③
「業務効率が上がった」
研修後はお客様の要望や状況を的確に把握できるようになったため、無駄な確認や手戻りが減りました。
結果として、対応時間の短縮とスムーズな案内が実現し、業務全体の効率が向上しました。
1-5.その後
短期集中の研修でありながら、「企業の顔としての接客力や提案力が確実に向上した」とA社から高く評価されました。
さらに今後は、「新入社員だけでなく既存スタッフにも受講させたい」との要望もいただいています。
2.クリニックの受付スタッフが「患者様から信頼される受付応対ができること」を目的とした研修事例
全国に美容クリニックを展開するB社の新入社員である受付スタッフが、「患者様から信頼される受付応対ができること」を目的に外部研修を導入した事例です。
| B社の業種 | 美容クリニック |
|---|---|
| 受けた人の職種 | 受付スタッフ(新入社員) |
| 受けた人数 | 20人 |
| 解決したい課題・実施の目的 | 患者様から信頼される受付応対をできるようにすること |
| 研修会社を選んだ「基準」 |
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| 研修内容 |
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| 研修の効果 |
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2-1. 研修で解決したい課題・実施の目的
患者様から信頼される受付応対をできるようにすること。
全国に美容クリニックを展開するB社では、多くの若手社員が接遇マナーを十分に身につけていないことが課題となっていました。
表情や態度を何度注意しても、本人たちは「できているつもり」になってしまい、自己評価が甘いため、なかなか改善につながりません。
さらに、略語や若者言葉を使ってしまう傾向があり、社会人としてふさわしい言葉遣いができていない点も問題に感じていました。
特に、クリニックの受付は患者様とのやり取りが主になるため、表情や態度はもちろん、言葉遣いも重要です。
また、電話応対の際には患者様のお名前や病状、診察の予約時間などを正確に伝える、もしくは把握しなければなりません。
しかし、メッセージアプリ中心に育ってきたZ世代は電話での会話経験が不足しており、「声が暗い」「ボソボソ話す」などの癖が見られ、患者様とのやり取りに支障をきたす恐れがありました。
B社は「受付スタッフにとって、表情や態度、話し方の印象を磨くことは不可欠である」との考えから、外部の研修プログラムを導入しました。
2-2.研修会社を選んだ「基準」
B社は以下の基準で複数の研修会社を比較検討しました。
- 学んだ内容を現場ですぐに再現できること
- 受付としての接客の基礎から応用まで叩き込んでくれること
- 電話応対についてのプログラムも提供している
豊富な実績に加え、接客と電話応対両方の基礎をプロから実践的に学べる研修内容に惹かれた研修会社に依頼することにしました。
2-3.研修でどんなことをしたか
今回の研修では多岐にわたるプログラムを実施しており、下記にその一例を紹介します。
| 研修内容 | 表情や態度を徹底する |
|---|---|
| 詳細 | お辞儀の種類と使い分けや表情の作り方を実際に行いながら徹底的に身につける。 |
| 研修内容 | 傾聴と共感のスキルを育むコツを身につける |
| 詳細 | 相手の話を正しく聴く・言外の意図をくみ取るコツを学ぶ。 発声練習も交え、相手に伝えることの重要視を再確認させる。 |
| 研修内容 | 電話応対の基礎を学ぶ |
| 詳細 | ロールプレイを行い、相手からの要望や問い合わせを正確に把握できるようにする。 |
接客と電話応対を基礎から応用まで学び、ロールプレイを交えながら、現場ですぐに使える応対力を身につけられる研修内容です。
2-4.研修の効果
B社が感じた効果①
「状況に応じた作法が身についた」
研修後、B社からは「窓口担当として信頼される・好印象を与えられる応対ができるようになった」とのご共有を頂きました。その中でも特に効果が大きかった3点について、B社の所感として「実際の声」をもとに紹介します。
以前は表情に固さや曖昧さが見られましたが、研修でお辞儀や表情の作り方を実際に体を動かしながら練習することで、受付スタッフにふさわしい所作が安定。
今では「状況に応じてお辞儀の角度を変える」など適切に振る舞えるようになっています。
B社が感じた効果②
「相手に寄り添った応対ができるようになった」
研修で言外の意図を汲み取るコツを習得したことで、特に「聴く姿勢」と「共感を言葉で伝える工夫」が定着しました。
その結果、患者様からの質問や不安を汲み取り、受付での応対が円滑に進むようになりました。
B社が感じた効果③
「業務の正確性と信頼性が向上した」
電話応対の基礎を学び、ロールプレイを通じて相手の要望や問い合わせを正確に把握する練習を重ねたことで、社員は聞き間違いや解釈のズレが大幅に減少しました。
結果として、お客様からの依頼内容を正しく理解した上で対応できるようになり、業務の正確性と信頼性が向上しました。
2-5.その後
短期間の研修でありながら、クリニックの受付スタッフに求められる「患者応対」と「電話応対」を基礎から応用まで習得。
今後は、この研修を定期的に導入し、患者様の満足度向上につなげていく方針です。
3.不動産営業を担う新入社員の「ヒアリング力と信頼関係の構築力の強化」を目的とした研修事例
不動産会社のC社が、新入社員である営業スタッフの「ヒアリング力と信頼関係の構築力の強化」を目的として研修を外部に依頼した事例です。
| C社の業種 | 不動産会社 |
|---|---|
| 受けた人の職種 | 営業(新入社員) |
| 受けた人数 | 20人 |
| 解決したい課題・実施の目的 | 新入社員のヒアリング力と信頼関係の構築力の強化を図りたい |
| 研修会社を選んだ「基準」 |
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| 研修内容 |
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| 研修の効果 |
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3-1.研修で解決したい課題・実施の目的
新入社員のヒアリング力と信頼関係の構築力の強化を図りたい。
不動産会社C社では、新入社員の営業スタッフの接客力に課題を感じていました。
具体的には、お客様のライフスタイルやご希望を丁寧に引き出す「ヒアリング力」が不足しており、契約までたどり着かずに表面的な会話で終わってしまうなどが挙げられます。
さらに、「お客様と仲良くなること=信頼関係を築くこと」と誤解し、過度にフランクな態度で接してしまうケースも見受けられます。
不動産営業においては、「人」として信頼されることが契約に直結します。
そこでC社は、お客様へのヒアリング力と信頼関係を築く力を身につけさせるために外部に研修を任せることにしました。
3-2.研修会社を選んだ「基準」
C社は以下の基準で複数の研修会社を比較検討しました。
- 第一印象を安定させられること
- 「雑談・ヒアリング」「説明力」を実務レベルで身につけられること
- 「信頼される振る舞い」とは何かを理解できること
C社は、形式的なマナー研修ではなく、身につけた内容を自然に行動へと移せるレベルまで定着させられることを重視し、実践を交えた研修を提供しているところを選びました。
3-3.研修でどんなことをしたか
今回の研修では多岐にわたるプログラムを実施しており、下記にその一例を紹介します。
| 研修内容 | 挨拶・姿勢・表情・声の出し方を徹底練習 |
|---|---|
| 詳細 | 挨拶・姿勢・表情・声の出し方をロールプレイで徹底練習し、「安心して任せられる雰囲気」を作る。 |
| 研修内容 | お客様の価値観やライフスタイルを引き出す会話設計を学ぶ |
| 詳細 | ヒアリング力を高め、お客様の価値観やライフスタイルを引き出す会話設計を学び、受け身から主体的なコミュニケーションへ転換できるようにする |
| 研修内容 | 接客にふさわしい話し方などをロールプレイで実践 |
| 詳細 | 物件案内や契約説明を想定し、ロールプレイを行う。 フィードバックを繰り返し、受け身・馴れ馴れしさからの脱却を図る。 |
ロールプレイを交え、より本番に近い形で練習することで、知識を理解するだけでなく、定着させることができます。
最終的には、現場で即実践できる行動スキルを育成することを重視しました。
3-4.研修の効果
研修後、C社からは「現場で具体的な変化が見られた」とのご共有をいただきました。その中でも特に効果が大きかった3点について、C社の所感として「実際の声」をもとに紹介します。
C社が感じた効果①
「お客様から安心して任せられるとお声をいただくようになった」
研修で挨拶や表情、態度といった基礎を徹底的に練習したことで接客にふさわしい話し方が身についたように感じます。
実際に、お客様から「この担当者なら信頼できる」「安心して任せられる」といった声をいただけるようになりました。
C社が感じた効果②
「お客様のニーズを引き出せるようになった」
以前は会話が浅く、マニュアル通りの説明しかできませんでしたが、研修を通じてコミュニケーション力が身につき、お客様の価値観やライフスタイルを引き出せるようになりました。
結果、単なる物件紹介ではなく「その方に合った提案」につなげられるようになりました。
C社が感じた効果③
「適度な距離感を体得できた」
研修前はフレンドリーさをはき違え、お客様に対して馴れ馴れしくなってしまうケースがありました。
しかし研修を受けたことで「誠実さ」と「親しみやすさ」のバランスを理解し、適度な距離感で接客できるようになりました。
3-5.その後
研修を行った結果、不動産営業には欠かせない「信頼を得るためのコミュニケーション力」がしっかりと身につきました。また、営業としての立ち居振る舞いやヒアリング能力が高まったことで、マニュアル通りではない、自ら考えて提案できる営業人材として現場に立つ準備が整いました。
C社は今後、今回の研修をすべての新入社員に導入し、早期から現場で活躍できる人材の育成と戦力化を目指していくそうです。