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人材育成において注視すべき【70:20:10】の法則とは?

2020.07.02

70:20:10の法則とは?

冒頭でもご紹介した通り、70:20:10の法則とは人材が成長するためには70%の経験、20%の薫陶、10%の研修が重要であるという法則です。経験・薫陶・研修には、具体的には以下のようなものが該当します。

・経験(70%):仕事やプライベートを通じて得られるあらゆる経験や課題解決
・薫陶(20%):上司や周囲のスタッフからのアドバイスやフォローなどの言葉、コーチングなど
・研修(10%):研修やロールプレイングなど企業内の研修や外部研修など

直接学習と間接学習

70%を占める直接学習と呼ばれる「経験」と、残りの30パーセントである間接学習と呼ばれる「薫陶」「研修」は、
学び方の特徴に違いがあります。直接学習である「経験」では、スタッフが職務上の経験を通じて自ら学習・成長する
のに対し、間接学習である薫陶や研修では上司を始めとした周囲のスタッフからの働きかけにより成長を促していきます。

経験は大切であるがバランスを重要視すべき

では70:20:10の法則を効果的な人材育成に活かすためにはどうすればいいでしょうか? 割合を単純に比較すると70%を占める経験が人材育成において最も重要な要素だと考えてしまいがちですが、 そもそもこれら3つの要素は切り離さずに一つのセットとして考えると効果的です。 ここでは、人材育成において経験・薫陶・研修を、それぞれどのように重視すべきかについて解説します。

経験は重要だが経験だけ積ませればよいわけではない

70%を占める経験が非常に重要なことは間違いありませんが、やみくもに現場に出せばいいというわけではありません。体験を通じて学ぶことは非常に多いですが、学ぶためには「気づき」が必要であり、そのためには上司やメンターのアドバイスが効果的です。

また、問題解決のスキルや知識を持たずに現場に出て失敗が続いてしまった時には、自信喪失やモチベーションの低下につながってしまうこともあります。あらかじめ研修によって知識やスキルを体得することにより、こうしたモチベーションの低下を防ぐことができます。

経験・薫陶・研修はバランスが重要

以上のように経験・薫陶・研修は1セットとして考えるべきであり、どれか一つが最も重要といったような考え方には適していません。人材の成長にとって経験が70%を占めるからといって、経験だけ積ませていれば70%の成長がみられるというわけではないということです。人材の成長を最大限に促すためには、経験・薫陶・研修をバランスよく施していくことが重要といえます。

成功体験と失敗体験とでは学べる事柄が異なる

成功体験と失敗体験は、結果が目にみえるという点で成長につながりやすい局面です。成功体験と失敗体験とでは学べる事柄が異なり、どのような気づきが得られるかによって人材の成長度合いやスピードが大きく異なります。 そこで、重要になるのが上司やメンターからの薫陶です。経験の豊富な上司やメンターからのさまざまな角度からのアドバイスやフォローを受け、なぜ成功・失敗したのかを一緒に振り替えることにより、スタッフは必要な気づきを得られます。

経験や振り返りをノウハウ化することにより社内で共有される

経験や振り返りは、1対1のフィードバックやフォローにおいて有効であるだけではなく、マニュアル化・ ノウハウ化することにより他のスタッフにも共有することができます。 知識やスキルの共有のためには、学び取った知識やスキルを社内研修として自社スタッフに直接指導したり、 同様のスキルが学べる外部研修にスタッフを参加させたりすることで効率よく学習できます。

研修で身に着けた知識は実践することでさらなる経験が詰める

研修で得た知識やスキルや知識をビジネスの現場で実践することにより、経験を積むことができます。 研修によって知識やスキルを身に着けることにより、経験の質を高めることや量を増やすことにつなげられます。

おわりに

70:20:10の法則は、人材育成において役立つ要素を表す法則です。 この法則において70%を表すのが経験でが、経験のみを重視すればよいというわけではありません。 残りの30%である薫陶・研修による成長が阻害されてしまうだけではなく、経験の質・量を高めるためにも、 それぞれの要素をバランスよく人材育成に当てはめていくことが大切です。 今回紹介したように経験・薫陶・研修のバランスを考えながら人材育成について考え直してください。

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