
社会人としての基礎、土台作りとなるのが「新入社員研修」です。コロナ禍により密を回避するために、内定者との関係構築や教育に対しての制限が多くなりました。このような時代の中で、どのように新人の成長を促していくのか、今、企業としての対応力が求められています。新入社員研修を外部の研修会社に依頼したいが、数多く存在する研修会社の中からどこを選べばいいのか分からない。そんなお声を多く聞きます。自社に合う研修会社を選ぶポイントを解説していきます。
研修会社を選ぶときに外せないポイント4つ
研修会社は、それぞれ会社ごとに「実績」「特長」「強み」「講師の経歴」「専門分野」など、様々な面で異なります。外部の研修会社に新入社員研修を依頼するときは、その会社の詳細を調べたり、複数の研修会社で比較をしながら、自社に合う信頼できる研修会社を選ぶ必要があります。
⑴実績が豊富な研修会社
その研修会社が、過去にどのような業種において研修実績をもっているのか、また実際に研修を受けた「受講生の声」や「お客様の声」などがあれば、その研修会社の研修クオリティを把握するためのひとつの材料になります。
⑵希望に沿ったプログラムに柔軟に対応できる研修会社
新入社員研修においては、「社会人としての基礎的ビジネスマナー」など、すでに内容が組み立てられたプログラムを用意している研修会社が多数です。すでに設計された研修プログラムが自社にピッタリ合えばいいのですが、自社として「ここはこうしてほしい」「こんな内容にも触れてほしい」という希望や要望があった際に、柔軟に対応し研修プログラムに反映できるよう努力してくれる研修会社かどうか、ということも研修を成功させるためには大切なことです。
⑶サポート体制が充実している会社
昨今の社会的状況により、新入社員研修のみならず「オンライン研修」を実施する企業が増えました。研修会社を選ぶ時には、オンラインの接続、通信切断時などのトラブルにすぐに対応できる会社かどうか、受講生が眠くなることな集中して受講できる研修内容を提供しているか、そのような研修を進行をできる講師やアシスタントがいるかどうかということも必要な条件です。
⑷アフターフォロー体制がある会社
研修をやりっぱなしのイベントで終わらせることなく、研修後のサポート、フォロー体制をしっかりと計画提案できる会社かどうかということも、研修内容の定着度を上げるために大切なポイントです。またフォロー研修まで考え、提案するということは、「研修はイベントではなく、現場で成果結果を出すためのプロセスである」と、研修に責任を持つということでもあります。
複数の研修会社を比較検討する際に注目すべきポイント
研修会社を選ぶ際に、各社の特徴を知ることは質の高い新入社員研修を行うために大切であることはすでにご存じかと思います。時間と労力をかけて、各研修会社のホームページを見て、溢れる情報の中で何をポイントに比較検討すればよいのか、そんなお悩みもあるのではないでしょうか。ここでは、何をポイントにして研修会社を比較すればよいのか、検討の際のポイントをお伝えします。
⑴研修費用
研修費用は、研修会社を選定するために重要なポイントです。研修費用の主な要素は、
・研修テーマ
・所要時間
・受講生人数
などがあります。受講人数が増えると、同じ研修内容であってもかかる費用が異なることもあるため、各社に見積もり依頼する際には、受講人数を把握しておくことが大切です
⑵対応エリア
依頼したい研修会社の対応エリアを必ず確認しましょう。全国、都内のみ、一部地域のみなど、研修会社によって対応エリアが異なることもあります。あわせて講師が移動をする際の「交通費」についても、研修費用に含まれるのか、研修会社が負担するのか、別途交通費として料金が発生するのか、なども確認しておきます。
ただし、近年ではコロナ禍により「オンライン研修」に対応している研修会社が増えています。オンライン研修であれば対応エリアが広がるため、オンライン研修を検討しているのであれば問い合わせてみましょう
⑶受講時間
自社が新入社員研修に求める成果を得るためには、どれくらいの期間が必要なのか、だいたいの実施期間を決めてから依頼することをおすすめします。自社の要望に応じて、1日完結型、連日型など研修会社がカスタマイズ可能かどうかも確認しておきます。新入社員研修を行う目的や、新入社員の傾向を整理することは、自社に合った適切な研修カリキュラム、研修プログラムを提案してもらう上で大切なポイントです
⑷受講方法
研修会社によって、様々な新入社員研修の実施方法があります。
・講師派遣型研修
・公開型研修(研修会社が自社で実施している研修。新入社員向けビジネスマナー研修など)
・オンライン研修
受講人数が少ない、または多い、社内で会場の確保が難しい、新入社員が全国にいるなど、自社の実施したい新入社員研修のニーズに合う研修が行える研修会社なのか、確認しましょう
⑸実績
実績豊富な研修会社は、自社と同業種の導入実績があるなど、業界のことをよく理解しているため、自社にも向いている新入社員研修カリキュラム、プログラムを提供できることが期待できます
⑹無料セミナー
研修を依頼したいと検討している研修会社が、無料セミナーを開催しているかもチェックすることをおすすめします。無料セミナーに参加することで、その研修会社の社風やコンセプトを知るきっかけにもなります。無料セミナーとは言え、得られるものが多い内容のセミナーもあるため、研修会社を検討する際には一度参加し体感してみることもおすすめです
新人育成を成功させるためには、「新人育成の失敗例」を知る
新入社員研修(新人育成)を検討する際に「研修を成功させるためには」という考えのもとに外部委託、研修会社を検討されるのではないでしょうか。
新入社員研修(新人育成)が成功すると
・学生から社会人としての意識改革と素養を身につけることができる
・会社(業界、自社)についての理解を深めることができる
・仕事に対するマインドを学ぶことができる
・会社にとって即戦力化になり、企業全体の底上げに貢献できる
などの結果が期待できます。しかし、「どんな事例が新人育成の失敗例だったのか」ということを知ることにより、それらを回避することで「成功する新人育成」の実現化に繋げることができます。
新入社員研修・新人教育の失敗事例と大切なポイント
⑴新人教育において、新人が理解することが難しい用語を多用してしまう
「わからなければ質問すればいい。自分の時代はそうやってきた」という考えのもと、業界用語やビジネス用語を新入社員相手に多用してしまうと、新入社員にとっては「質問する」という勇気のいる行動がとれずに、話の内容が理解できないままコミュニケーションが上手くいきません。そして「この先、会社にいることを不安に感じてしまう」ことから、辞職のきっかけになる可能性も否定できません。
⑵マニュアル任せのOJTになってしまう
業務の基本としての「日報作成」「レポート作成」について教えることが、マニュアル任せの教育になってしまっているということです。簡単に口頭でやり方を説明して「あとは見本を参考にしてください」と、マニュアル任せのOJTになるケースも多くあります。
そうすると、新入社員は「この作業が持つ意味、意義」を理解できないまま、単なるルーティン作業を「やらされている」という感覚になってしまいます。また、言われたことだけをこなす「指示待ち」になってしまうことも懸念されます。そして、仕事に興味が湧かず、結果として退職に繋がるというケースもあります。
新入社員が入社したばかりの段階で自分の力で、「仕事の目的」「仕事の意義」に気づくことは難易度の高いことです。作業の詳しい指示をする前に、教育係が「仕事の目的」「仕事の意義」「仕事の最終目標」を伝え、新入社員自らが「仕事の全体像」を理解できるようにすることが大切です。
⑶厳しすぎる指導方法
新入社員に高い期待を持つことは、新人本人にとっても「期待されている」という、仕事を覚える上でのモチベーションのひとつにも繋がります。しかし、初めから難易度の高い内容を詰め込み過ぎることは、新入社員の心身に疲労を与えてしまいます。「厳しすぎてついていけない」「私には向いていない」と、心が折れてしまい退社してしまう新入社員も出てくるため、「徹底的に指導」をする際には、その方法にも十分に注意することが必要です。
⑷指摘ばかりになり、改善するための方法を提示しない
新入社員がミスをした際に、フィードバックとして「何が悪かったか」「改善点は何か」を本人に伝えることは大切なことです。しかし、フィードバックのみで終わってしまう、というケースも多く見られます。新入社員が成長するために大切なポイントは、悪い点だけを指摘して終わらずに、「次はどうすればよいのか」という改善案を一緒に提示することです。
ただし、同じ新入社員でも理解度、熟練度に個人差があるため、その本人に合ったヒントや切り口から自分で改善案をまずは考えさせ、それを教育係がサポートすることが、新人育成において重要なポイントになります。教育係が寄り添い、改善のプロセスをフォローすることで、新入社員がミスをした際の不安な気持ちを和らげることにも繋がります。
⑸教育係が自分の体験を押し付ける
教育係が「自分が新人のときは、こうやってきた」「自分の時代はこうやって成長してきた」という、自らの実体験をもとに発するアドバイスも、新入社員にとって押し付けと感じると、成長を妨げる要因にもなります。新入社員も一人ひとり成長していく過程が異なるため、「その人に合った成長の方法がある」という前提を忘れずに新入社員のフォロー、指導をすることを心がけることが大切です。
研修会社に依頼する「メリット」を上手く生かす
研修会社の新入社員研修プログラムは、新入社員の一般的なレベルに合わせて組み立てられていることが多いです。ということは、どの会社の新入社員研修ニーズにも比較的応えられる、ということになります。そうすると研修内容としては一般的な内容が中心になるということを意味します。
もし、企業側で「特定の企業ニーズ」に合わせてほしい内容があった場合に、その内容に対する経験や実績があるか、ということも研修会社を選ぶうえでのポイントになります。
基本的に「外部研修を取り入れる際」の考え方として、「外部研修を導入することのデメリットを取り除くこと」を考えるよりも「外部研修を導入することのメリットをいかに生かすか」を考えることを優先します。その研修会社が何を強みとしていて、その強みを自社でどう生かすか、またその強みを新入社員が現場で生かすことにより、会社にどのような利益をもたらしてくれるのかを考え、どの研修会社に依頼するかを検討します。
外部研修会社に依頼するメリットを洗い出す
外部の研修会社を使って「新入社員研修」を実施する際には、「新入社員研修は何のために実施するのか」という、その目的を明確にさせておくことが外部の研修会社を選ぶ上での大前提となります。その理由は、研修を実施する目的に応じて、数ある中のどの研修会社に依頼するといいのか、研修会社を選ぶ際のポイントになります。
外部の研修会社に研修を依頼する上でのメリットは「研修の品質保証」です。
その他のメリットとして考えられることは、
⑴研修のプロとして、研修レベル、講師レベルの高さを維持している
⑵進め方についてもマニュアル化されていて担当講師によって内容に優劣がつきにくい工夫がある
⑶理論(講義)のみではなく、ロールプレイング、ディスカッション、事例研究といった技法を取り入れた研修で受講生を参画させている
⑷単なる「業者」としての付き合いではなく、研修会社の営業担当者が「一緒にやりましょう」という意識を持ち、組織同士はもちろん、研修担当者に対して、人と人としてのパートナー意識がある
⑸研修の企画・運営のノウハウの充実、プログラム内容を考えてくれる
⑹「人に教える」ことを専門としているため、分かりやすく、実践に役立つ方法で技術や知識を指導してもらえる
などです。
外部の研修会社に依頼する際に気をつけるべきこと
研修会社に全てを丸投げしないことです。新入社員研修は、新人育成におけるスタートでもあります。研修会社が実績豊富でノウハウを持っているからと丸投げにしていては、自社の事業や業務とかけ離れた研修カリキュラム、プログラムになってしまうこともあり、新入社員にとっては、学びの意義を感じられなくなることが懸念されます。
研修会社が自社の「企業理念」を理解できるよう、また新入社員研修の目的と意図を講師にも理解してもらえるよう、研修前の打ち合わせは慎重に行います。新入社員研修を成功させるためには、外部の研修会社の営業担当、講師とのコミュニケーションが重要となります。
研修会社の担当者はその研修会社の研修見本である
研修会社の営業担当者は、その研修会社の代表でもあります。第一印象、電話応対、名刺交換、話の聴き方、話し方、仕事のスピードなど、営業担当者の全てはその研修会社の研修レベルだと思ってもよいのではないでしょうか。
営業担当者を見る際のチェックポイントとしては
⑴こちらの言いたいことを理解できているか、業界研究をしているか
⑵企業、組織サイドの立場に立って、1回実施して終わりの研修ではなく、長期間での「社員教育」に対して「一緒にやりましょう」という考え方で提案、アドバイスをしてくれるか
⑶要望に対して対応(反応)が早いか
⑷営業担当者は頻繁に変わっていないか
⑸タイムリーな生きた情報を提供し続けてくれるか
⑹研修の段取りをうまく取り仕切っているか、研修内容にミスマッチがないか
⑺企業と講師の間に立ち、パイプ役として正しい情報をタイミングよくお互いに伝えているか
⑻自分の所属する研修会社の強み、特長をはっきりと分かっているか
⑼研修実施後のフォロー体制を考えているか
「研修実施が決定するまでは、積極的にアプローチしてきたが、実施後にフォロー体制がなく、研修がイベントになってしまい研修内容の定着度が期待より低かった」とならないためにも、研修会社を選ぶ際のポイントとして営業担当者もしっかりと見ておくことが大事です。
株式会社新規開拓の新入社員研修が支持される理由
「また来年もお願いしたい」「ぜひ今年もお願いしたい」と評価いただく、当社の新入社員研修の理由についてご紹介します。
⑴豊富な導入実績
実績と受講生数が多いということは、講師自身が経験豊富ということでもあります。
様々な企業様での事例、また豊富な経験を通して受講生ひとりひとりと真剣に向き合う姿勢を評価いただいていることは、高いリピート率のひとつの理由でもあります。
⑵新人育成プログラム3つの特徴
・学生から社会人への意識改革
「受講生が自ら社会人としての自覚に気付くことができる」よう、講師は動機付けを行うようにしています。
・「分かる」から「できる」へ
「知っていること」と「できること」を一致させるため、できるようになるまで徹底して何度でもやり直しを行います。講師は、研修中のみならず、休憩中を含め研修が終わるまで、厳しく受講生をチェックし注意指摘を行います。なぜここまでやるのか、それは新入社員が、現場に出た際に研修で習得したことが実践できるレベルになるためです。
・本気が心を動かす
新入社員は全員がその心に火種を持っています。その火種に講師が火を灯すことで、心のやる気に火がつき、困難に立ち向かう内面的な強さを引き出します。
⑶研修参加スタイルが選べる
新規開拓では新入社員研修に4つの参加スタイルをご用意しています。組み合わせも可能です。
・完全オンライン公開型研修
・講師派遣型研修
・講演(決起大会など)
・動画視聴(新入社員研修動画)
企業様のお悩みやご希望に合わせて新入社員研修を提供します。
社員研修にオンライン研修をおすすめする理由
弊社でも新型感染症による、教育スタイルの変化に対応すべく、これまでの「対面型」「リアル型」「集合型」研修に加え、オンライン研修を提供できる体制を用意しています。「集合できない、を理由に社員研修を止めてはいけない」「どのような状況であっても、新入社員の皆さまに学びの場を提供したいという企業様の期待に応えたい」という一心で、オンライン研修の準備を万端にしております。オンラインも含め、経験豊富な講師陣による「効果が出やすい研修」の特徴についてご紹介します。
積極的に新入社員が参加できる研修プログラムこそ、研修効果の期待も高まります。
(1)研修内容が、現場や職場で役に立つことが理解できる
(2)反復トレーニングがあって、身についたことが実感できる
(3)自己の現状レベルより、少しだけレベルが高いもの
(4)一方通行で講師の話を聞くだけではなく、双方向のやり取りがあるもの
(5)他の受講生とも交流ができ、講師以外からも学ぶ機会があるもの
これらの5点は、既存の集合型対面研修では十分に可能な内容です。そして、オンライン研修においても十分可能な内容です。新入社員が積極的に参加できる研修を行えるかどうかは、事前の準備次第です。弊社では巻き込みながら、良い研修を提供できるようオンライン研修の内容を精査しています。
まとめ
数ある研修会社の中から、自社に合う研修会社を溢れる情報の中から選ぶのは、容易なことではないです。そして近年では、時差出勤、テレワークという言葉が浸透し、働き方改革やコロナ禍など、時代の変化に合わせた一人ひとりの働き方を見直し、働き方改革の取り組みをする企業が増えました。
研修においても、これまでは当たり前だった「集合型研修」から、インターネットを使った「オンライン研修」を導入する企業も増えてきています。本文でお伝えした「4つのポイント」を、自社に合う研修会社を選ぶ手がかりにしてみてください。
「新入社員研修を成功させる」ためには、失敗事例を知ることも大切です。失敗事例を知ることにより、それらを回避することが、成功する新人育成の実現、そして研修会社を選ぶ上でのヒントになります。
新入社員を指導する側の社員も、指導する立場になってみて初めて体験することが多くあります。教育係であっても、指導の方法について日々悩みながら試行錯誤を繰り返しているのではないでしょうか。思い通りに指導できないことで、教育係が一人で問題を抱え込んでしまうこともあります。
会社としてできることは、現場での教育係同士で情報交換できる場を設けることも、会社全体として、新入社員を育成しているという同じ目的、意識を共有できることが期待できます。
また、「研修会社の営業担当者はその研修会社の研修レベル」でもあります。企業、組織側の立場、また教育責任者、担当者の立場に立ち「社員教育」に対して「一緒にやりましょう」という姿勢を持っていることも、研修会社を選ぶうえで大切な手がかりです。
社外研修には、社内と異なる価値観に触れることにより、自社では今までになかった発想や、専門的なスキルを身につけることもできます。新入社員のときに、どのような指導教育を受けたかで、その後の仕事人生が大きく左右されるといっても過言ではありません。弊社では、10年後、20年後、30年後の成長を見据えて新入社員育成に取り組んでいます。